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 ここでは私の発効するメルマガの説明や登録フォームを掲載しています。
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勝手に続編Part1 続・風の谷のナウシカ-夜明けの鳥-

マガジン名勝手に続編Part1 続・風の谷のナウシカ-夜明けの鳥- 休刊中
発行システム

Powered by まぐまぐ

マガジンID0000081232
発行周期不定期(月刊目標)
説明宮崎駿氏の風の谷のナウシカ(映画版でなく原作の方です)の続編小説として勝手に書いた物を適宜発行していきます
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#休刊中#
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勝手に続編Part1 続・風の谷のナウシカ-夜明けの鳥-(創刊号)

★★ご挨拶★★
 皆様こんにちは。
b_51と申します。
この度はご登録ありがとうございます。
今後とも頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

★★前書き★★
 このメールマガジンは私の自筆小説「勝手に続編Part1 続・風の谷のナウ
シカ−夜明けの鳥−」を連載するものです。
一応、宮崎駿氏の「原作版(漫画版)風の谷のナウシカ」の続編ストーリーという
形態を採っていますので、基本的には同作品を読んだ上で読んでいただいた方が解
りやすいかと思います。
 当然のごとく宮崎氏等には一切無関係ですから本小説の内容などについて宮崎氏
やスタジオジブリなどに問い合わせたりすることはおやめ下さい。
Webページの方に先に掲載したものをマガジン化したため現時点ではWebページの方
が進んでいますが今後は書き上がったものをマガジン発行した後(というかほぼ同
時になると思いますが)にWebページには掲載する予定です。
ただし、Webページの掲載作品は誤字脱字の修正やちょっとした表現の修正などを随
時施す可能性がありますので内容などが多少変わる可能性はあります。
(とは言っても大筋は変わらないと思いますが)
※登録の解除方法は最後に記載しております。

★★プロローグ★★
 「大統領閣下。ご報告です。中央アジアの拠点が何者かによって破壊されたよう
です。」
 鉛色の空。
何人たりとも寄せ付けないような激しい吹雪が大地を白く覆う。
その大地の更に下。地下深くにある巨大な空洞の中で紺色の軍服の胸にいくつもの
勲章を携えた長身の男が片膝を付いてなにやら話している。
「はい、閣下。その通りです。まだ確認はとれておりません。ですが、なにぶん地
球の裏側のことですし、彼の地では腐海の侵食をくい止めるような技術力もありま
せん。おそらく放っておいても問題になるようなことは無いかと…」
男が言葉を発する先には壁しかない。ただ光の反射すらないような真っ黒い壁がそ
こにあるだけである。
 しかし、男は言葉を続ける。
「現在、太平洋経路ならば赴くことも不可能ではありませんが、西部戦線は膠着状
態ですし、南東部戦線も思うようには運んでおりません。
我が軍には残された兵力もけして多くありません。この状態で貴重な戦力を分散さ
せるのは…」
「シャラップ!」まるでフルボリュームの拡声器で叫んだような大音声と共に男の
眼前にあった黒い壁は突然割けて巨大な口が現れる。
「私は相談しているのではないのだよ、フィリップ=マグワイヤー少将。これは命
令だ。」
“口”は少し声のトーンを落として言葉を続ける。
「…とは言っても、まるっきり納得も行かないままでは作戦にも支障が出るだろう
から一応私の考えは伝えておこうか。
良いかね?我が合衆国軍はこのままでは人手不足で何も出来ない。地球の裏側の僻
地であってもそれなりの人口があるのなら、味方に付けることで戦況を打開できる
と思わないか?」
「…はい、仰るとおりです閣下。」
「…不満そうだな。疲れが溜まっているんじゃないかね?フィリップ。
君には今まで色々と働いて貰ったがそろそろ引退するかね?貴重な指揮官を遊ばせ
ておくのは本望ではないが、君が疲れたのなら…」
「滅相もございません!不満など微塵も…まだまだ我が合衆国のために尽力させて
いただきとうございます。」男は蛇ににらまれた蛙のように、その長身が縮んだか
と思うほど小さく跪くと、震えながら後ずさりした。
「そうか。ではこれで決まりだなフィリップ。私はまた一眠りさせて貰うよ…」
 巨大な口と化していた壁はまた元通り漆黒の壁に戻り、辺りは何事もなかったよ
うに静寂に包まれる。
男は額をびっしょりと濡らした汗をハンカチで拭うと、震える足を押さえながら何
とか立ち上がって歩き出した。
「クソッ!」漆黒の壁を背にしてしばらく歩くと、小さく悪態を付いて男はエレベー
タの中へと消えていった。

★★あとがき★★
 最後まで読んでいただいてありがとうございます。
今後もよろしくお願いいたします。
なお、登録の解除は
http://www.mag2.com/
で本誌のID「0000081232」を検索して解除してください。

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発行者:b_51
発行システム:http://www.mag2.com/
マガジンID:0000081232
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Re:「インターネット哲学」

マガジン名「インターネット哲学」への返信
発行システム

Powered by まぐまぐ

マガジンID0000087123
発行周期不定期
説明諸野脇正氏のメールマガジン「インターネット哲学【ネット社会の謎を解く】」(マガジンID:0000075412
への返信という形態を採って氏の意見に対する個人的な見解などを配信します
登録
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解除
電子メールアドレス(半角):
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Re:「インターネット哲学」 創刊号

−−−−−−はじめに(新規登録の皆様へ)−−−−−−
 皆様始めまして。b_51と申します。

 このマガジンは諸野脇正氏のメールマガジン「インターネット哲学【ネット社会
の謎を解く】」(マガジンID:0000075412、
登録アドレス:http://www.mag2.com/m/0000075412.htm)への返信という形態を採っ
て氏の意見に対する個人的な見解などを書いて行きたいと思います。
一応引用の形である程度氏のマガジンの文章は含めますが、大規模に引用しても見
づらくなるだけですので最低限の引用しか行いません。
ですから、基本的には前記のマガジンも購読している方を対象とします。
と言うことで先に本マガジンを知った方は諸野脇正氏の「インターネット哲学」も
ご購読してくださるようお願いいたします。

 それから発行周期は基本的に元になる「インターネット哲学」に準じますが、特
に意見がない場合や私の個人的事情(本業が忙しいなど)によっては複数の号にま
とめて意見する場合もあるでしょうし飛ぶ場合もあると思いますので、不定期発行
であることをあらかじめご了承下さい。

 なお、このメルマガの内容は非営利目的(有料媒体でもそれが利益を上げること
を目的としていないもの−例えば印刷や配布の手数料のみで販売しているようなも
のは非営利と見なします)なら基本的に転載自由ですが、転載する際には記事の出
典を明確にしてください。
(このマガジンでの引用形態のような感じなら全く問題無しです)
営利目的の場合はケースバイケースですので必ず事前に連絡下さい。

 最後にわざわざ断らなくてもお分かりだとは思いますが、このマガジンはあくま
で私b_51が勝手に発行しているものですので、諸野脇正氏とは直接関係ありません。
ですので氏にこのマガジンについての問い合わせなどを送ることはおやめ下さい。

※本マガジンの登録解除方法と私の連絡先などは最後に書いてあります。

−−−−−−Re:ネット「ダフ屋」主婦を表彰せよ−−−−−−
#このブロックで引用マーク(>)が行頭に付いている部分は特にことわりがない限
#りメルマガ「インターネット哲学」からの引用です

今回は創刊号と言うことで諸野脇正氏が26号(2002/02/05)、27号(2002/02/20)
と二回に渡って配信された『ネット「ダフ屋」主婦を表彰せよ』に関しての意見を
お送りいたします。

> ネットでチケットを転売した主婦が逮捕された。
>┌──────────────────────────────────┐
>│ 大ヒットアニメ映画「千と千尋の神隠し」などで知られる宮崎駿監督が館│
>│主を務める「三鷹の森ジブリ美術館」(東京都三鷹市)の入場券を大量に購│
>│入し、インターネットのオークションサイトで販売していたとして、警視庁│
>│生活安全特別捜査隊などは二十二日までに、府中市小柳町五、主婦、塩田和│
>│子容疑者(33)を都迷惑防止条例違反(ダフ屋行為)の疑いで逮捕した。│
>│〔『日本経済新聞』2002年1月22日、夕刊〕           │
>└──────────────────────────────────┘
> しかし、この主婦を逮捕する必要があったのか。
> 逆に、この主婦を表彰した方がよかったのではないか。
> この主婦は、人々の役に立っていたからである。チケットを買えなくて困って
>いた人々を救ったのである。
   :
> なぜ、こんなにチケットが不足するのか。予約で一杯になるのか。それは、値
>段が安すぎるからである。幼児百円、小学生四百円、中高生七百円、大人千円。
>これは安すぎる。
   :
> 極端な安値は、人々のためによいと思われがちである。しかし、それは違う。
>非現実的な安値に設定された物は、多くの人が欲しがる。すると、まずほとんど
>の人の手に入らなくなる。非現実的な安値は物不足をもたらすのである。
> 結果的に、ジブリ美術館を見たい人のうち、かなりの人が見ることが出来なく
>なる。まず、ジブリ美術館の非現実的な価格設定が人々を苦しめているのである。

 氏のご意見を要約させていただくとすれば「市場は需要と供給で成り立つもので
あってそれを無視した価格設定を行うことは結局消費者のためにならない」と言う
ことであろうと思います。
資本主義的な考え方で行けばこれは確かにその通りです。

 しかし、資本主義が全てにおいて万能であるのでしょうか?
確かに旧ソ連に代表される共産主義は資本主義/自由主義経済に負けました。
残された共産圏である中国やベトナムなども市場経済を取り入れて行く道を選んで
います。
とはいえ、北欧などは福祉に力を入れて総収入の半分以上を税金で持って行かれる
ような状況を選んでいますし、自由主義陣営の中心であるアメリカだってかつてに
比べれば公共福祉にある程度重点を置いてきています。
結局のところ、資本主義/共産主義どちらも一長一短なのです。

 完全に資本主義的な市場経済オンリーにしてしまえば弱者はのたれ死ぬしかなく
なります。
また金が金を生むのも資本主義の一面ですので財閥のようなものも生まれます。
(もちろんそれに慢心していれば一気に衰退することも充分あり得ますがね)

 逆に行きすぎた共産主義は労働意欲を無くし、国際的な競争力も無くなります。
競争がないと言うことになれば進歩が無くなります。
まあ純農業国のようなもので国民が毎日の衣食住さえ足りていればそれ以上は絶対
に望まない非常に真面目で慎ましやかな人間ばかりなら別に問題はないのでしょう
が、現実にはそんなことはあり得ません。
共産主義の理念はすばらしいと個人的には思うのですが、幾らすばらしい理念でも
実現不可能なものは絵に書いた餅ですからね。
(全ての国民が神のような人間でないと完全な共産主義は成し得ないというのが私
の持論です)

 と言うわけで、結局のところ社会は「資本主義/自由主義を元に社会福祉という
形で共産主義を取り入れた社会」を選択したということになるでしょう。
もちろんこれもゴールではありませんのでまた色々と変わっては来るでしょうが、
現在の地球の状況であれば当面はこの情勢が続くと思われます。

 話をチケット転売に戻しましょう。
ジブリ美術館側の思惑は基本的に共産主義的なものです。(宮崎氏らしいでしょう)
つまり、見たい人は誰でも買えるくらいの値段にしようと思ったのでしょう。
とはいえ、諸野脇氏が言うようにこの思惑は市場経済の元では的はずれになってい
ます。(逆にチケットが手に入らず行けない人を増やしているのでしょう)
だからといって私は二次的に生まれる「チケット転売」が良いことだとは思いませ
ん。
理由は
・正規の料金で買える人が減る
 諸野脇氏は「転売によって減るチケットの量は微々たるものだ」「どっちにして
 も発売初日に売り切れるのでは買えないことに代わりはない」等と仰っておられ
 ますがそれはこういった転売市場がダークサイドであるためです。
 もし、公式に転売が許可されればアルバイトを雇って町中のローソンに派遣して
 発売と同時に一斉に買い占めるような人が必ず現れるでしょう。
 ですから先の主婦自体の影響はそれほど大きくないとは言え、転売自体の正否と
 してはこの理由はけして捨てることの出来ない物だと思われます。
・こういったものを容認すると際限が無くなる
 上で挙げた理由の後半ですね。
・貧富の差がある以上チケットの市場価格では買えない人が出てくる
 まあ生活必需品でも無いですし、元々遠方の人は来るだけでも金が掛かるわけで
 すのでこの点は余り重要でないかもしれませんが、美術館側の元々の思惑である
 「見たい人が誰でも気軽に来場できる」という点からは外れてしまいます。
と言ったところです。

 では、どうすればよいか?と言うことになりますが、諸野脇氏は以下のように述
べておられます。

>┌──────────────────────────────────┐
>│ 1 チケットを値上げする。(特に、土日の料金を値上げする。)   │
>│ 2 プレミアムチケットをつくる。                 │
>│ 3 一定の割合のチケットを、自らネットオークションにかける。   │
>│ 4 休館日(火曜)をなくす。                   │
>│ 5 第二ジブリ美術館をつくる。                  │
>└──────────────────────────────────┘

概ね私もこの対処法には賛成です。
しかし、美術館という性質上ディズニーランドのように巨大にするわけにも行かな
いでしょう(もちろんジブリランドなどとしてアトラクションを作ってテーマパー
ク化するというのも良い案だと思いますが、この辺は宮崎氏やスタジオジブリのポ
リシーもあるでしょうから)し、第二美術館を作るのも難しいかもしれません。
(第二ルーブル美術館なんてあったところで所蔵品がみんな複製ではあまり行く気
はしないでしょう?)
値上げするのは元々のポリシーから逸脱することになると思われます。
となると、後はプレミアムチケット、一部のチケットをオークションする、休館日
を無くす、となります。
これらは実際やっても良いのではないかと思います。
でもまあ、それだけで解決するとも思えません。
 と言うことで私は配給制を取り入れるのが良いのではないかと思います。
配給制と言えば諸野脇氏は菅原巡査の登場する『大物』を引き合いに出して、配給
制の欠点とヤミ市場の正しさを説いておられますので、先にこの点を解決しておき
ましょう。

> おかみさんと同様に、私もこの巡査に好感を持つ。
> 多くの読者もそうであろう。
> 菅原巡査は庶民の味方である。まず、国家が庶民を苦しめているのである。
>〈「配給以外の米」を食べてはいけない〉と国家が統制するのが間違いなのであ
>る。現実に即していないのである。その規則を守っていては「死んでしまう」の
>である。(事実、ヤミ米を食べずに死んだ裁判官がいた。)
> そのような非現実的な規則は無視しなくてはいけない。菅原巡査は、このよう
>な意識をもって、自覚的にヤミの食料の運搬を見逃していたのであろう。
> 食料を運搬する者の中には、当然、ヤミ屋も混ざっている。ヤミの食料で商売
>をする者も混ざっている。食料の運搬を見逃せば、ヤミ屋も見逃すことになる。
> 菅原巡査は、自覚的にヤミ屋も見逃していたのであろう。ヤミ屋も庶民の生活
>のために必要なのである。食料を買うためには、ヤミ屋も必要である。ヤミ屋無
>しでは、多くの人が「死んでしまう」のである。

先に断っておきますが、私は清水一行氏の「大物」は読んでいません。
ただ、子供の頃に似たようなドラマを見た記憶はあります。
(大物も実在の人物がモデルのようですので私の見たドラマも同じ人物をモデルに
していたのかもしれません)
と言うことでもしかしたら的はずれな指摘になっている部分があるかもしれません
が作品自体への意見ではありませんのでその辺りはご容赦下さい。

 さて、話を元に戻しますと、実際戦後の食糧難の状態で配給の食糧だけでは生き
ていけないとなればヤミの食料を食べるのは必然であり、それを取り締まるのは本
末転倒であるのは確かだと思います。

 しかし、これは上辺だけの議論です。
なぜかというと、問題の本質は「配給の食糧では生きて行けない」ことにあるから
です。
ヤミの食料があるというのなら、その分まで配給に回すことが出来れば貧しくてヤ
ミ市場から食料を買えない人だって生きて行けます。
もともと、国としてもやりたくて配給をしていたわけではないでしょう。
一部の金持ちがただでさえ不足がちな食料を買い占めてしまうのを防ぐためにやっ
たことだと思われます。
似たような状況が平成5年の冷夏による米不足の時にも見られましたね。
結局国産米が足りない足りないと言っていましたが、価格の高騰を狙ってわざと市
場に出さない米が相当量合ったそうです。

 つまり、配給自体は時と場合によっては別に間違った方法ではないのです。
問題は配給の量が少ないことなのです。
ですから、菅原巡査は表面的な対症療法に終始していたと言わざるを得ません。
もちろん、たかが巡査一人では「ヤミ市場を根絶して配給に回る量を増やす」こと
なんて出来るわけはなかったでしょう。
当時の混乱状態では政府としてもそこまでは難しかったかもしれません。
ですが、難しいからと言って楽な対策に逃げ、本質を解決しないのではそれこそ本
末転倒です。
結局のところ菅原巡査は自らヤミ屋になるのではなく、政治家を目指すべきだった
と私は思います。

 この辺りの話(対症療法か根本解決か)に関しては諸野脇氏のWebページにある
別の記事でも触れられております。
ついでですのでその辺についてもコメントしておきましょう。

#以下の引用は『インターネット選挙は公職選挙法違反か−−「馬」は「自動車」か』
#http://www.irev.org/shakai/isenkyo2.htmからのものです
> ホームページの公開を「文書図画」の「頒布」とみなすのは日本語の解
>釈として無理がある。しかし、無理がある解釈を認める立場もある。
> 例を挙げて説明しよう。
> 仮に、馬に税金をかけている国があったとする。その国では、急に自動
>車が普及した。そのため、馬を飼う人が急減した。大幅に税収が減ってし
>まった。しかし、新しい法律を作るのは時間がかかる。
> そこで、「創造的」な解釈をするのである。
>┌──────────────────────────────────┐
>│ 「『馬』と書いてあるのは『自動車』のことなんだよ。」       │
>│ 「はぁ?」                            │
>└──────────────────────────────────┘
   :
> つまり、「馬」とは、〈ものを動かすために使うもの〉という意味であ
>る。「馬」に課税する意図は、ものを動かす経済活動に課税することであ
>る。「馬」が「自動車」に取って代わられた場合、当然「自動車」に課税
>することになる。そのような経済活動に課税するのが意図だからである。
>だから、「馬」と書いてある法律を「自動車」と解釈してもよい。
> このような立場に対しては賛否両論がある。しかし、ここではその問題
>には深く立ち入らない。

まあ敢えて「このような立場に対しては賛否両論がある。しかし、ここではその問
題には深く立ち入らない。」と仰っているのでこの解釈論は単なるたとえ話であっ
て氏がこういった解釈論を肯定しているという訳ではないのでしょうが、ここでは
「対症療法と根本解決」という面からこういった点をどう扱うべきなのかを論じま
す。

 実際の問題としては自衛隊の違憲/合憲問題がズバリこれを象徴しているでしょ
う。
日本政府は憲法第9条を拡大解釈(常識的に考えれば誰しも拡大解釈だと思うでしょ
う)して合憲だと言っています。
これは上記の「自動車も馬の一種だ」というのと同じようなものです。
では、こういったスタンスは肯定されるべきなのでしょうか?

 結論から言うと私はNoだと思います。
結局のところこういったことを続ければ法律や憲法は絵に書いた餅になってしまい
ます。
例えば上記のたとえ話からすると、飛行機や船はどうするのかと言うことになりま
す。
馬が「ものを動かす為に使うもの」だとするなら同様に飛行機などにも課税される
ことになりますし、自転車、極論すればリュックサックだって課税対象に出来てし
まいます。
これでは法律などあってないようなもので、運用者(行政機関)の裁量次第でどう
にでもなると言わざるを得ません。
 もうちょっと解りやすい例を挙げましょう。
「赤信号」を考えてください。
当然信号が赤になったら車は止まりますね。
しかし、「赤信号は本来交差点などで車や歩行者などが衝突しないようにあるもの
だから」と言って「辺りに車も歩行者もいなければ無視しても良い」と解釈するの
はどうでしょう?
周囲に何もいなければまだしも、「あそこに車は見えるがゆっくり走っているから
今信号を無視しても衝突の心配はないだろう」まで行くと明らかに危険ですよね。

 つまり、こういった対症療法は行うべきではないのです。
(緊急避難的な場合、例えば「船が沈んで目の前に浮いている他人の浮き輪を失敬
する」ようなケースでは敢えて規則を破るというのも必要でしょうがそう言った例
外的な状況は除いてと言うことです)
一度解釈論という対症療法に逃げれば収拾がつかなくなります。
結局のところ、馬に代わって自動車が主流になってきたのなら法律を改正すれば良
かったのです。
なにも、ある日突然全ての国民が馬から自動車に乗り換えるわけでもありません。
きちんと世の中の情勢を見定めて、改正の必要が出てくれば国会などの立法機関で
審議して法律を改正していればこのような問題はまず起こりません。
もしくは最初から「重量**kg以上の物品や**人以上の人間を一度に運搬できる
陸上輸送機関」に課税するなどと抽象的に定義すべきでしょう。
 ちなみに、法律の改正が現実的に不可能なら、そのこと自体が問題です。
なぜなら世の中は常に変化するものですので、法律なども変化すべきものだからで
す。
現実問題として変更がほぼ不可能な規則は直ぐに陳腐化して使い物にならなくなり
ます。
自衛隊の憲法問題も同じでしょう。

 ただ、そうは言っても完璧な定義は不可能な場合も少なくはありません。
例えば傷害罪を裁く場合、どの程度の怪我を負わせたら傷害になるのかを一意に定
めるのは難しいでしょう。
「全治*日以上の怪我」などと定義した場合、同じ全治7日でもちょっとした引っ
掻き傷と刃物で斬りつけた結果かすっただけのちょっとした切り傷では違います。
ですから、状況に応じて常識的な判断をするという必要がある場合も当然出ては来
ますが極力そういったものを排除すべきであると言うのが私の意見です。

 ちょっと脱線しましたが、再び話を本題に戻しましょう。
結局言いたかったことは「配給制が悪いわけではない」「状況が現実に即していな
いからといって対症療法に終始するのは危険である」という点です。
そう考えれば、チケット転売は肯定すべきではないと言うことになりますし、チケッ
トを配給制にすること自体には特に問題がないこともお分かりでしょう。
ただ、ジブリ美術館の場合は生活する上で誰しも普遍的に必要な食料と違って、行
きたい人も行きたくない人もいるでしょうし、貰ったところで北海道在住では行き
たくても行ってられないでしょう。
ですから、戦中/戦後の食糧配給のような完全な配給制は意味がありません。

 お手本はワールドカップチケットでしょうか。
つまり、抽選にするのです。
行きたい人が希望日時のリストを入力し、後日抽選して当選した人はチケットを購
入できるというものです。
ただ、何度も当選する人が出ると不公平ですので抽選の際には住所/氏名などで判
断して一度も当選していない人を優先して選出するような仕組みも必要でしょう。
この方法なら抽選とは言っても配給に近いものになりますし、配給品を別のものと
交換するように当選したチケット購入権を転売するのは構わないと思います。
(ワールドカップは当選した後の転売にも制限を加えていますが単発にちかいワー
ルドカップと常にやっているジブリ美術館では差がありますので)
まあ、この方法は抽選システムなどを作らないといけないのである程度コストが掛
かりますが、ジブリ美術館のポリシーを遵守しつつチケット転売などを防止するに
はこの方法が一番良いと私は思います。
コストも自動化すればそれほど大きなものにはならないと思いますので、抽選結果
の郵送費用を含めてあと200円チケットを値上げすればお釣りがくるでしょう。

−−−−−−コラム−−−−−−
 ここには基本的にメルマガ「インターネット哲学」とは関係のない私自身の思い
ついた哲学的/政治的なネタを書いてゆきます。
ただ、今回は創刊号と言うこともあり、多少「インターネット哲学」に関係あるお
話です。

☆インターネットに重要なのは双方向性である
 インターネットが他のメディアと決定的に異なるのは双方向性が極めて高いとい
う点でしょう。
掲示板を設置したりメールアドレスを公開すれば一方通行のWebやメルマガも双方
向になります。
特に私が重要だと思うのは掲示板です。
掲示板は基本的に不特定多数が書き込めますし、書き込んだ意見なども不特定多数
が参照可能です。
もちろん、その性質により混沌になりがちですが、混沌もまたインターネットの良
いところと言えるでしょう。
整理された意見ではどうしても整理する人間の意識によって情報に偏りが出てしま
いますし、偏った意見ばかり読んでいると元々自分の意見が曖昧な人ほどその意見
に「洗脳」されがちです。
(意味不明で明らかに「荒らし」としか言えないような投稿ばかりでは読む気も失
せますからそう言った物を削除する程度は必要でしょうが)
特に哲学的/政治的な意見では誰かの整理した情報を見るのではなく、生の情報を
見て自分でそこから必要な情報を取り出すのが重要でしょうし、それが出来るだけ
の力は万人に求められる力だと思います。

 そこで私自身、僭越ながら諸野脇氏に「掲示板を設置してはどうか?」と意見し
たのですが、氏の意見としては「管理に手間が掛かり本業がおろそかになりかねな
い」「管理しないというのではどうも気になってしまう」と言うことで当面は(い
ずれは設置する可能性もあるそうですが今のところはということです)掲示板を設
置するおつもりは無いそうです。
と言うことで私はこのマガジンを創刊し、私のWebページの掲示板を提供すること
にした次第です。

 そう言うわけですので、皆さんご意見などがあればどんどん掲示板に書き込んで
くださいね!

−−−−−−あとがき−−−−−−
 最後まで読んでいただいてありがとうございます。
登録の解除は
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では、今後ともよろしくお願いいたします。

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