Re:「インターネット哲学」 2003/04/01号 ★★★★★★ご挨拶&お知らせ★★★★★★  みなさまこんにちは。 久しぶりにまともな発行です^^  前号でもお知らせしたとおりホスティング元(infoseek isweb)の都合でURLが変 更になりました。 しばらくの間は今まで紹介していたアドレスでも転送されますが、もしブックマー クされていらっしゃる方やリンクを張っていただいている方がいらっしゃれば、ご 面倒をおかけしますが変更しておいて下さい。 新しいアドレスは以下の通りです。 http://b-51.hp.infoseek.co.jp/ mailto:b_51_@anet.ne.jp  なお、新規購読の方は後ろの方にこのマガジンの性格や注意事項などをまとめて ありますので必ず一度は目を通してくださいますよう、お願いいたします。 (中身は変わりませんので何度も読む必要はありません) ★★★Re:リンクに許可は必要か 4★★★ #このブロックで引用マーク(>)が行頭に付いている部分は特にことわりがない限 #りメルマガ「インターネット哲学」からの引用です 今回はi哲学34号(2003/04/01)の『リンクに許可は必要か 4』に関しての意見を お送りいたします。 > 端的に言うと、倒れていました。  大変でしたね。 お体にはお気をつけ下さい。 命あっての物種ですから^^ > まとめよう。  内容まで引用していると長くなるので、氏の結論はi哲学本文をご参照下さい。 ここでは、私の意見をまとめます。 まず、基本スタンスとして「本来リンクに許可は不要でWebページ作者はリンクを 禁止したり許可を取ることを求める権利はない」という点には全く同感です。 ただ、多少意見の異なる点は今まで書いてきましたように ・法的にはまだグレーゾーンなので訴えられる危険性が無いわけではない  →もちろん訴えられれば必ず勝てるとは限りません。  特に相手が企業や組織の場合は闘争費用にかけられる金額が桁違いですからね。 ・個人ページなどは特に理由を明記していなくても何らかの意思表示としてリンク  禁止や要許可を訴えているのなら尊重すべきである  →こういった物は考え方の違いもあります。  無用に事を荒立てる必要はないでしょう。 ・画像等への直リンクは常識的に嫌われていると言うことも  →こういった物は一般常識という物もあります。  理不尽な物でも常識が常識であるうちはある程度従うべきでもあるでしょう。  (この点は2002/05/08号のコラムで取り上げました) > 「リンク許可の取得の要求」には別種の問題もある。「リンク許可」の権限が >あるとかえって困るという問題である。責任を問われるおそれがあるのである。  このブロックは今まで私が考慮していなかった点で、氏の考察の深さに脱帽しま す。 この点は全く同感です。 #今まで私自身も「許可」という言葉を安易に使っていた気がしますのでこれから #は気を付けます^^ > しかし、連絡したい場合もあるだろう。ホームページの作者と交流したい場合 >もあるだろう。そのような場合は、次のようなメールを出せばよい。  どちらかというと、私は対象が個人のWebページだった場合はこういった連絡は した方がよいと思います。 あくまで「した方がよい」であって「するべき」ではありません。 リンクを張る方にしてもこういった連絡をすれば自分のWebページに相互リンクし て貰える可能性もありますしね。 #ただ、相互リンクを最初から期待した連絡はやめた方がよいでしょう > 発行が中断してしまい、申し訳ありません。  これは皆様に向けたお言葉かもしれませんが、私自身は全く迷惑していません ので(ちょっと心配はしましたが^^)お気になさらないでください。 逆に本業の方が非常に忙しいので、助かった面も多々あります^^;  最後にちょっと余談になりますが > 西原氏はインターネット上に漫画を公開して下さっている。 > プロの漫画家が無料で公開して下さっているのである。 > ありがたいことである。 について。 現状では確かに「プロの漫画家が無料で公開して下さっている」「ありがたいこと」 でしょうが、本質的には無料こそ本来の姿であると思います。  氏はメルマガの見本誌(http://www.irev.org/tusin/mihon.htm)で以下のように 述べられておられます。 > 原理 2 デジタル情報のコピーはほとんどコストがかからない。 > 原理 2−1 ネット上でコンテンツを販売するビジネスは、ほとんど成立し >       ない。  この意見に私は全く同感です。 最近のCCCD(コピーコントロールCD)の失敗(既にそう言っても良いでしょう)も この原則に起因するところは大きいでしょう。 #もちろん音質劣化の問題などもありますが DVDの暗号もあっという間に破られてしまいました。 結局のところデジタル情報は量子暗号※でも使わない限りいずれはコピーされます。 一旦コピーされてしまえばほぼコスト0で無限に増殖可能です。  これをちょっと拡張すれば、なにも「デジタルである必要はない」と言うことに なります。 例えば漫画ですが、スキャナで読みとってしまえばもうデジタルデータです。 あとは上記同様、無限に増殖できます。  結局何がいいたいかというと、「情報の販売は先がない」ということです。 私はそのように思います。 いくら法律で縛ってもそのうち有名無実化するでしょう。 情報を売って商売をするには、結局のところ情報その物ではなく付加価値を売るこ とになってゆくと思います。 例えば、迅速な情報提供、印刷コストの負担(どうせ印刷して読むのならWebでPDF をダウンロードしてから自分のプリンタで印刷するよりコンビニで雑誌を買ってき た方が良いという場合もあるでしょう)サイン入り等々… 楽曲などもその内無料でWebからダウンロードできて、歌手などはライブやCM出演 などで儲けるという図式になると思います。 ソフトウェアは既にLinuxなど、「ソフトその物は無料でサポートなどで儲ける」仕 組みになっていますね。 ※量子はその特性上盗聴されると情報自体が壊れるため絶対に盗聴不可能な暗号を  構成することが出来るそうです。  ただ、コピーガードのような物に流用するにはそれなりの工夫が必要だとは思い  ますけどね。  参考:http://www5.ocn.ne.jp/~report/news/qteleportation.htm ★★★★★★コラム★★★★★★  ここには基本的にメルマガ「インターネット哲学」とは関係のない、私自身の思 いついた哲学的/政治的/思想的なネタを書いて行きます。 ☆反戦運動について  アメリカによる一方的なイラク攻撃が始まってしまいましたね。 そこで、今回は反戦運動についてちょっと取りあえげてみます。  まず、私は「感情のみで戦争に反対するのは意味がない」と思います。 もちろん、人が沢山殺されることに感情的に拒否感を持つのはまっとうなことでし ょう。 しかし、だからといって「戦争なんて人を殺して可哀想なだけだ」と訴えても何も 解決しません。 可哀想だと思う感情があれば、誰かを殺したいほど憎む感情もあるのです。 そして、現在の戦争は国家の利権が絡んだ大変複雑な原因を持っています。 こういったことに目をつぶって単に感情から反戦を訴えても結局何も変わらないで しょう。  そこで、論理的な考察が必要になってきます。 まず、全ての戦争を否定すべきなのか否かという点を考えましょう。 あまり細かく書いていると長くなりますので、私なりの結論を書きます。 私は「戦争及び軍備は必要悪でけして無くならない」と考えます。 戦争が容認(肯定ではありません)されるのは以下のような場合でしょうか。 1戦争しないとより大きな人的/環境的被害が明確に想定される 2国際機関の決議がある 3先制攻撃に対する明確な防衛である  1は、例えばどこかのならず者国家/組織が今にも核ミサイルを撃とうとしてい ると言ったような場合に、その発射基地を攻撃するような場合です。 もちろん、実際そう言う局面にならないような努力はすべきですが、一部の国家/ 組織はそう言った努力が届かない場合も充分あり得ます。  2は国連などの決議で強制的な武装解除などを行うような場合ですね。  3は説明の必要がないと思いますが、爆撃機が大挙してやってくるとかそう言う ケースです。 まあ、この場合どこまでを防衛というのか(襲ってくる爆撃機を領空内で撃ち落と すのは当然として、敵国の基地を破壊するのはよいのか?など)は難しいところが ありますが。  ここまででお気づきになった方もいると思いますが、この原則は警察の仕事と似 ています。 1は銃を持っている犯罪者を警官が撃つような場合 2は裁判所の命令で家宅捜査をするような場合 3は実際に破壊活動を行っているテロリストを現行犯で逮捕(場合によっては射殺) するような場合 おそらく、警察官が武器を持つことに疑問を持つ人はかなり小数だと思います。 同じように、世界秩序のためには軍備はどうしても必要で、時と場合によっては最 終手段としてそれを行使する=戦争をすることも必要だと思います。※1  この原則で今回の戦争を見てみましょう。  まず、1はどうでしょうか。 アメリカはイラクが化学兵器などを大量に所持していてそれが拡散することを防ぐ ためということを言っていますが、その証拠が一切明確になっていません。 ですから、白とは行かないまでもまだグレーでしょう。 実際、そんな大量に持っているのなら湾岸戦争の時に使わなかったのも不思議では あります。 スカッドをイスラエルに撃ち込んだりはしていたのですからね。 ですから、これはどちらかと言えば×ですね。  つぎに2ですが、結局フランス/ドイツなどの反対で国連決議は出ませんでした。 ですから、×です。 最後に3ですが、これも湾岸戦争の時と違って明らかに×ですね。  と言うわけで、今回のイラクへの攻撃は明らかにアメリカの暴走と言えるでしょ う。 ですから私は今回の戦争には反対です。 逆に湾岸戦争の時は裏で色々あったとは思いますが、2と3がクリアされているの ですし、1もクルド人への化学兵器使用などで実績がありましたのでまあ容認して も良かったと思います。※2  最後に、この辺りの議論を以下の掲示板でも行っています。 もしご興味があれば覗いてみて(覗くだけでなくできれば発言も)ください。 http://kids.eeeweb.com/research-bbs/yybbs.cgi ※1 もちろん軍事力を行使する前に出来る対策は充分にやってからと言う前提です ※2 実際には湾岸戦争の時も戦争を避けるための外交努力は充分だったのかとい  う疑問はあります  一部ではアメリカがイラクのクウェート侵攻を促したという説もありますしね  ここでは表面上明確になっていることのみを評価しています ★★★★★★新規登録の皆様へ★★★★★★  このマガジンは諸野脇正氏のメールマガジン「インターネット哲学【ネット社会 の謎を解く】」(マガジンID:0000075412、 登録アドレス:http://www.mag2.com/m/0000075412.htm)への返信という形態を採っ て氏の意見に対する個人的な見解などを書いて行きたいと思います。 一応引用の形である程度氏のマガジンの文章は含めますが、大規模に引用しても見 づらくなるだけですので最低限の引用しか行いません。 ですから、基本的には前記のマガジンも購読している方を対象とします。 と言うことで先に本マガジンを知った方は諸野脇正氏の「インターネット哲学」も ご購読してくださるようお願いいたします。  それから発行周期は基本的に元になる「インターネット哲学」に準じますが、特 に意見がない場合や私の個人的事情(本業が忙しいなど)によっては複数の号にま とめて意見する場合もあるでしょうし飛ぶ場合もあると思いますので、不定期発行 であることをあらかじめご了承下さい。  なお、このメルマガの内容は非営利目的(有料媒体でもそれが利益を上げること を目的としていないもの−例えば印刷や配布の手数料のみで販売しているようなも のは非営利と見なします)なら基本的に転載自由ですが、転載する際には記事の出 典を明確にしてください。 (このマガジンでの引用形態のような感じなら全く問題無しです) 営利目的の場合はケースバイケースですので必ず事前に連絡下さい。  最後にわざわざ断らなくてもお分かりだとは思いますが、このマガジンはあくま で私b_51が勝手に発行しているものですので、諸野脇正氏とは直接関係ありません。 ですので氏にこのマガジンについての問い合わせなどを送ることはおやめ下さい。 ※本マガジンの登録解除方法と私の連絡先などは最後に書いてあります。 ★★★★★★あとがき★★★★★★  最後まで読んでいただいてありがとうございます。 登録の解除は http://b-51.hp.infoseek.co.jp/magazine.html#philosophy の解除フォームを使うか http://www.mag2.com/ で本誌のID「0000087123」を検索して解除してください。 では、今後ともよろしくお願いいたします。 ************************************************************************** 発行者:b_51 発行システム:http://www.mag2.com/ マガジンID:0000087123 ご意見/ご感想などはお気軽に http://b-51.hp.infoseek.co.jp/ の「掲示板」か mailto:b_51_@anet.ne.jp へお願いします。 **************************************************************************