Re:「インターネット哲学」 2003/08/19号 ★★★★★★ご挨拶★★★★★★  みなさまこんにちは。  2号ほどReを発行しませんでしたが、忙しいこと以外に特に異論がなかったため です。 でも、一言だけ言わせて下さい。 「諸野脇先生、熟女好きだったんですね…*^^*」っと、違った違った。 「度重なる本誌のご紹介ありがとうございます」ですね^^  ちなみに、新規購読の方は後ろの方にこのマガジンの性格や注意事項などをまと めてありますので必ず一度は目を通してくださいますよう、お願いいたします。 (中身は変わりませんので何度も読む必要はありません) ※本マガジンの登録解除方法と私の連絡先などは最後に書いてあります ★★★Re:【議論に勝つ原則 1】 対等の感覚を持て★★★ #このブロックで引用マーク(>)が行頭に付いている部分は特にことわりがない限 #りメルマガ「インターネット哲学」からの引用です 今回はi哲学43号(2003/08/16)の『【議論に勝つ原則 1】 対等の感覚を持て − −ヤクザに議論なし』に関しての意見をお送りいたします。  まず、基本的なスタンスを。 私は、別に言論の専門家でもなんでもなく、単なる一技術者に過ぎません。 ですから、議論に関しては素人ですし、小手先の技術を駆使して議論に「勝つ」と いう必要性は感じません。 もちろん、如何にしてうまく自分の意見を相手に認めさせるかということには興味 がありますが、本題と外れるようなことで相手を翻弄して勝った負けたを語るのは 意味がないことだと思っております。 このような基本スタンスがあるということを念頭に置いてお読み下さい。 > 論争相手を「君」と書く失礼な文章だからである。… >もう、外部の人間なのである。対等の人間なのである。その対等の人間に >対して、M氏は「君」と部下扱いしているのである。   ・   ・   ・ > これは〈すき〉である。このような〈すき〉を作るのは危険である。〈すき〉 >を攻められる恐れがある。  まず、「君」というのが失礼な呼び方なのかどうかという点に疑問が残ります。 まあ、文脈や背景を考慮すればM氏はある程度烏賀陽氏を見下しているのは間違い ないとは思いますが、この辺は人によって受け取り方が違ってきます。 例えば、旧軍では「貴様」は敬称だったと思います。 現代の普通の環境では敵意をこめた表現である場合がほとんどですが、昔の戦友同 士でのやりとりのなか等でしたら未だに敬称としての表現である可能性だってある わけです。  まあ、これは極端な例ですが、諸野脇氏が他にも挙げておられる「あなた」など は、かなり人によって/状況によって受け取り方が異なるでしょう。 私自身も、掲示板などでの議論で対象が明かな場合は「**さん」「**様」等と いう表現は用いずに「貴方」と書くことは多いですし、そのように呼ばれても別に 悪い気はしません。 もちろん、他人との議論に於いて、相手を見下さないという態度は重要ですし、常 識的な言葉遣いで相手に不快感を与えないことも重要だと思いますが、この辺りの ことは書き手/読み手の関係によっても変わってくることです。  さらにいうなら、文章での議論の場合、書き手側/読み手側どちらに責があるか は別として、誤解/曲解を生むことは間々あることでもあります。 ですから、このような細かい表現の問題で、本題から外れた議論を行うのは私は歓 迎しません。 こういうことを言い出すと、揚げ足取りになったり、話題が発散したり、喧嘩になっ てしまったりして本題の議論はうまく行かなることが多いので、それでは議論の目 的が薄れてしまいます。 (ゲームとしてのディベートならまた別ですけどね) ※言葉遣いに関しては関連のある話題を過去にコラムで取り上げております  のでご興味があれば読んでみて下さい。  http://b-51.hp.infoseek.co.jp/philosophy/mm020508.txt > だから、ヤクザ的な人物は議論が強くはなれない。いばる人は議論が強くはな >れない。自分の身分に頼り上から見おろす人は議論が強くはなれない。  この部分に関しては全く同感です。 実際、日本社会はまだまだ封建的な部分が強く残っており、組織に於いても家庭に 於いても議論を許さない一方的な意見の押しつけは良く行われています。 まあ、会社などの営利組織はある程度仕方がないところもありますし、家庭でも子 供が小さいうちなどは仕方がない部分もあるでしょうが、一番問題なのは学校(そ れも中学校以上)でこういった傾向が色濃く残っていることでしょう。  こういう環境になれてしまうと、自分で考えることのできないマニュアル人間を 量産してしまいます。 真の民主主義のためには議論は非常に重要な要素ですし、議論になるためには多用 な意見と他人の意見に耳を傾ける姿勢が必要不可欠です。 この辺りは将来に向けて取り組むべき大きな課題だと私は思っております。 > 烏賀陽氏は、先に私が書いたように〈すき〉を攻めはしなかった。M氏の抗議 >の内容に応える立場を取った。… >論争家としてではなく、ジャーナリストとし >て対応したのである。  本題の議論をきちんとこなすということを目的とするならば、烏賀陽氏の判断は 正しかったと思いますし、大抵の場合に於いては上述したようにこういった姿勢で 臨むべきだと思います。 烏賀陽氏がジャーナリストだからこういった対応が好ましいということではなく、 万人がこういった対応をすべきだと私は思います。 > M氏は自己中心的なのである。自分が絶対に正しく、間違っているのは相手だ >と決めつけているのである。自分が間違っているかもしれないという恐れが無い >のである。  こういうケースは確かに多いですね。 掲示板などでは、各人の知識レベルは大きく異なりますし、かなり的はずれな指摘 をしてくる人も多いです。 そう言う環境だと、どうしても相手を見下した対応をする人は多くなってきます。 誰しも、最初から自分が間違った主張をしているとは思っていません。 自分こそが正しいと思っているからこそ、議論になるわけです。 これは「相手が間違っている」という感覚でもあるわけで、この状況は相手を見下 してしまうという状況に転化しやすい物です。  ただ、本当に何も知らない/調べないで的はずれな思いこみの指摘を延々として くる人もいて(もちろん環境次第ですが、ここではインターネットの掲示板などを 想定しています)、そう言った人にまで真面目に対応しているとキリがないのも事 実ですから、この辺は難しいところですが、常に「自分が間違っているかもしれな い」と言う意識はどこかに持っておいた方が良いでしょう。 > 私は、議論の文章を発表する時は、事前に研究仲間に検討してもらっている。 >意見を言ってもらい、書き直している。  こういった姿勢は非常に重要だと思います。 しかし、他人のチェックを受けるというのは組織でないとかなり難しいでしょう。 このメルマガもあくまで個人で書いているため誰にもチェックは受けていません。 (だから誤字脱字も多いのです^^;) ただ、文章を一度読み直して自分の書いたことを吟味してみるとか、過去の事実に 関して述べる場合は簡単に確認しておくとか(最近は大抵のことならインターネッ トを使ったりすれば比較的容易に確認出来ますから)くらいはしておくという姿勢 は重要でしょうね。 ★★★★★★コラム★★★★★★  ここには基本的にメルマガ「インターネット哲学」とは関係のない、私自身の思 いついた哲学的/政治的/思想的なネタを書いて行きます。 ☆核家族時代の子育て事情  今回は探偵ファイルというサイトの記事に関する意見です。 当該記事はhttp://www.tanteifile.com/diary/index7.htmlです。 ※ちなみにこの探偵ファイルですがたまに編集方針に疑問を感じることもあるもの  のそれなりに楽しめ&役にたちます >ですが、何より許せないのはコレ。 >「うるさい!泣くなって言ってるでしょう!」 >母親の怒鳴り声です。  キムさんの言っていることは解ります。 もちろん夜中に近所迷惑な騒音を立てる(特にアパートですし)ことの非常識さも 理解出来ます。 しかし、子供って言うのは結構理不尽に泣きわめいたりするのです。 多分自分が小さいときもそうだったと思いますが。  で、大人の尺度だとこれはかなりのストレスになります。 頭ではわかっていても、つい上記のようにしかってしまうことはありますね。 自分自身もそうですが、自分に子供が出来る前と後とではかなり考え方は変わりま す。 これは実際に体験してみないと解らないことです。 人から利いたり頭で理解したつもりになっても、実感とはやはりかなりの乖離があ ります。  結局何がいいたいかというと、「ヒステリックに怒鳴ってしまうこと自体はそこ まで責めなくても良いのではないか?」ということです。 当然、その頻度やそれまでの過程(いきなり怒鳴るのではなくその前に冷静に諭し たりしているかなど)子供の泣いている原因などによりますけどね。 #この記事の対象になっている母親は責められてしかるべきだと思いますが >それはズバリ、一世代での生活に問題があると私は考えます。 >簡単に言うと、夫の両親と別に暮らすという事です。  こういう安直な考え方はどうかと思います。 もちろん、祖父母と同居などしていればこういった問題が起こりづらい(児童虐待 なども含めて)ことは事実でしょうが、こういうのは「温暖化が問題なら江戸時代 の生活に戻ればいい」とか言うのと同じような物で、得に描いた餅です。 生活が多様化してきて、女性の社会進出なども増え、少子化で一人っ子同士の結婚 も増えている昨今ではこのようなことは実際問題として不可能に近いことです。 もちろん、嫁姑問題のような精神的な面も含めてです。  昔に戻ることが難しいのなら、別の方法を模索するしかありません。 まあ二世帯住宅なども解決の一つでしょうが、こういうのは全体的な問題可決には なりません。  では、どうすれば良いか? あくまで私の考えた一案に過ぎませんが、「保育園の義務化」というのはどうでし ょうか?(1歳以上で一日最短4時間程度) 義務化すれば、当然ただでさえ足りない保育園はもっと足りなくなりますが、少子 化で収容人数に余裕のある小学校は山ほど有りますので、そこを使えばいいでしょ う。 小学校なら保健室やら給食室やらと必要な設備は一通り揃っていますので、かなり 少ない投資で保育園として教室(の一部)を改装することは可能でしょう。 次に、保母/保父さんの不足ですが、これは地元のお年寄りに手伝って貰うことで 解決します。 体力的には子供を追いかけ回すことは難しい方も多いでしょうが、保母/保父さん のサポート程度なら充分でしょう。 こうすることで、お年寄りの知恵袋が有効に活用されますし、お年寄りに生き甲斐 を与えることにも繋がります。(もちろんやりたくない人はやらなければいいので すし)  と言うわけで、この程度のことなら実現はそれほど難しくないのではないかと思 います。 そして、これによる利点を挙げると以下のようにかなり多いのです。 ・幼児期の躾が最低レベルは確保できる ・母親/父親のストレスを軽減できる ・女性の社会進出を促進させることが出来る(将来の労働力不足解消にも役立つ) ・義務化により子供を保育園に預けることへの罪悪感等がなくなる  (働いている母親にとってこれは結構大きなファクターのようです。子供が泣  きますからね。大抵は) ・幼児期から社会性を学習することが出来る ・児童虐待を防止できる可能性が高まる(早期発見&親のストレス発散による防止) ・TV/ビデオ漬け、夜更かし&朝寝坊(ひどいと昼夜逆転)の子供が減る ・老人雇用の問題を多少解決できる 欠点らしい欠点は今のところ私には思いつきません。  ちなみに、実際の所昔から農村などではこれに似たような物だったと思います。 田植えや収穫の時期ならば、手伝えない子供は村の年寄りが見ていたのではないで しょうかね。 ★★★★★★新規登録の皆様へ★★★★★★  このマガジンは諸野脇正氏のメールマガジン「インターネット哲学【ネット社会 の謎を解く】」(マガジンID:0000075412、 登録アドレス:http://www.mag2.com/m/0000075412.htm)への返信という形態を採っ て氏の意見に対する個人的な見解などを書いて行きたいと思います。 一応引用の形である程度氏のマガジンの文章は含めますが、大規模に引用しても見 づらくなるだけですので最低限の引用しか行いません。 ですから、基本的には前記のマガジンも購読している方を対象とします。 と言うことで先に本マガジンを知った方は諸野脇正氏の「インターネット哲学」も ご購読してくださるようお願いいたします。  それから発行周期は基本的に元になる「インターネット哲学」に準じますが、特 に意見がない場合や私の個人的事情(本業が忙しいなど)によっては複数の号にま とめて意見する場合もあるでしょうし意見しない場合もあると思いますので、不定 期発行であることをあらかじめご了承下さい。  なお、このメルマガの内容は非営利目的(有料媒体でもそれが利益を上げること を目的としていないもの−例えば印刷や配布の手数料のみで販売しているようなも のは非営利と見なします)なら基本的に転載自由ですが、転載する際には記事の出 典を明確にしてください。 (このマガジンでの引用形態のような感じなら全く問題無しです) 営利目的の場合はケースバイケースですので必ず事前に連絡下さい。  最後にわざわざ断らなくてもお分かりだとは思いますが、このマガジンはあくま で私b_51が勝手に発行しているものですので、諸野脇正氏とは直接関係ありません。 ですので氏にこのマガジンについての問い合わせなどを送ることはおやめ下さい。 ★★★★★★あとがき★★★★★★  最後まで読んでいただいてありがとうございます。 登録の解除は http://b-51.hp.infoseek.co.jp/magazine.html#philosophy の解除フォームを使うか http://www.mag2.com/ で本誌のID「0000087123」を検索して解除してください。 では、今後ともよろしくお願いいたします。 ************************************************************************** 発行者:b_51 発行システム:http://www.mag2.com/ マガジンID:0000087123 ご意見/ご感想などはお気軽に http://b-51.hp.infoseek.co.jp/ の「掲示板」か mailto:b_51_@anet.ne.jp へお願いします。 **************************************************************************