Re:「インターネット哲学」 2003/09/19号 ★★★★★★ご挨拶★★★★★★  みなさまこんにちは。  最近終わりの見えない多忙さと、計画性のなさに嫌気がさして転職を考えていた りします。 とはいえ、コンピュータ関連業界だとこのような会社の方が多いくらいなので、転 職して余計悪くなるかもと思うと憂鬱なんですよね… 状況によってはもしかしたらメルマガも休廃刊せざるを得ないかもしれませんがそ の時はご理解下さい。  ちなみに、新規購読の方は後ろの方にこのマガジンの性格や注意事項などをまと めてありますので必ず一度は目を通してくださいますよう、お願いいたします。 (中身は変わりませんので何度も読む必要はありません) ※本マガジンの登録解除方法と私の連絡先などは最後に書いてあります ★★★Re:9・11★★★ #このブロックで引用マーク(>)が行頭に付いている部分は特にことわりがない限 #りメルマガ「インターネット哲学」からの引用です 今回はi哲学45号(2003/09/15)の『9・11』に関しての意見をお送りいたします。  もう二年も経つんですね… 時間が経つのは早いものです。 事件の被害者の方々には改めて冥福をお祈りいたします。  本題ですが、氏の主張のメインの部分(過去記事の再掲部分)には特に異論あり ません。 異論があるのは前置きの部分です。 > あの痛ましい事件に対して、何か言いたかったのです。何か書きたかったのです。 >しかし、書けないのです。 > 哲学者の出来ることには限界があります。 > 調べなければ書けないような分野の文章は書けないのです。  「哲学者」だから、というか「学者」という社会的に発言の責任が求められる職 業だからという前提であるのならそうかもしれませんが、そう言うのを抜きに考え るとこの意見には真っ向から反対です。 あくまで個人が自分の意見として述べるのであるなら、「調べなければ書けないよ うな分野の文章は書けない」ことはないですし、それでは貴重な意見が埋没してし まいます。 ある種無責任な推測と思いこみからなるような意見でも良いと思います。 とにかく、「書く」「発言する」ことが重要だと私は思っています。 #そしてその意見の正当性を判断するのは読者の仕事であり、そう言った能力(メ #ディアリテラシー)は万人に求められる  もちろん、こういったスタンス(思いつきで発言して良い)での意見は的はずれ な場合も多いでしょうし、多くの人がこれをやるとカオス的になることも多いです が(例えば有名な巨大掲示板である2ちゃんねるは正にこういった場所ですね)そ う言った中で突出してくるような意見こそ、本当に民意を反映した意見ではないか と思います。 まあ、場合によっては魔女狩り的/衆愚的な状況になる場合もあるかもしれません が、そんなことを必要以上に危惧していたら、基本的に多数決からなる民主主義は とん挫します。  特に日本人は自分の意見を表に出さない人が多いと言われています。 であるのなら、なおさら混沌や魔女狩りを恐れるよりも、「無責任であっても良い からとにかく意見を言おう」という方針で行く方が良いのではないかと思います。 > 例えば、「事件の首謀者は誰か。」です。 > このようなことは、調べなくては書けません。事実を調べずに書くのは無責任で >す。知らないことについては、書くことは出来ないのです。  「知らない」と言ってもまるっきり知らないわけではありません。 また、「全てを知っている」人は当事者だけです。 つまり、誰が書くにしても「知っている」レベルが異なるだけで、結局予測/予想 とかが入ってくる場合がほとんどです。 であれば、「自分の知っている範囲で」意見を言うことは出来ますし、それをして も良いと私は思います。 ちなみに、私もWebページで「ある種無責任な予測記事」を書いていますが、一般的 なニュース記事等しか見ていない私でもこの程度のことは言えますし、これがそれ ほど問題のある記事だとも思いません。 http://b-51.hp.infoseek.co.jp/20010925.html http://b-51.hp.infoseek.co.jp/politics.html#20020521  ちなみに、上記の意見はあくまで対象を「一般的な個人」としています。 これがTV等に出てくるジャーナリストだったり専門家だったり大学教授だったり したらまた話は変わってきます。 こういった社会的に影響力の強い人物であれば、例え個人としての意見だとしても、 余り無責任な発言は慎むべきで、発言に至る前に下調べを入念に行うのは当然でし ょうね。 ★★★★★★コラム★★★★★★  ここには基本的にメルマガ「インターネット哲学」とは関係のない、私自身の思 いついた哲学的/政治的/思想的なネタを書いて行きます。 ☆幽霊の正体見たり枯れ尾花  心霊現象に遭遇したというお話しは尽きない物ですが、私は99%ただの見間違 いや思いこみ、誤解などだと思っています。 良くあるパターンを幾つか挙げて科学的に考察してみましょう。 ・金縛り+それに伴う霊体験  こういったケースをよく聞いてみると、「病気」「入院」「妊娠中」「旅行など で外泊」「引っ越してきたばかり」など環境や体調が激変しているような状態であ る場合がほとんどです。 こういう状態では(更に疲れているとか酔っている場合は特に)意識の半覚醒が起 こりやすく、自分が起きているつもりなのに体は動かないという事があるのは医学 的にも実証されているようです。  そして、金縛りに続いて霊体験をしたという場合ですが、金縛りにあった時点で 多くの人は恐怖を覚えるでしょう。 怖いと思って、更に意識は半覚醒=夢現(ゆめうつつ)です。 自分の意識下/無意識下にある幽霊が見えても不思議ではありませんね。 ・ペット(猫が多い)や子供が何もないところをじっと見ていたり話しかけたり  元々動物や子供にはそう言うところがあるものです。 まあ、こういった習性の全てが霊による物だと言うのなら否定は出来ませんが野生 動物にとってはそんなことよりも実害のある危機がいくらでもあるわけで、実害の ない霊にいちいち反応して注目していたのではやっていられないでしょう。 ・カメラや電子機器などが一時的に動作しなくなる/誤動作する  よく心霊スポットに行くとこういうことが起きるようです。 TVの取材などでも度々ありますね。 これは心霊スポット=人間が何かしら違和感を感じる環境=精密機器に悪影響を及 ぼす条件が何かあると考えられます。 それは湿度であったり温度であったり磁力であったり色々でしょう。 こういった異常環境を生み出す原因はよく調べれば何かしら見つかるのではないか と思います。 ・心霊写真など  人間の脳というのは結構想像力豊かで、かなり単純な模様でも人の顔に見えてし まったりする物です。 (^^)こんなのが顔に見えるんですからね。 ですから、ただの偶然で岩の陰影やら現像ムラやフィルムの感光がなどが心霊写真 に見えたりするだけのことがほとんどでしょう。 実際心霊ビデオ(ビデオだと現像ムラなどはあり得ませんし連続的であるため陰影 などが一瞬見せるだけの模様は相殺される)はほとんど無いですしね。 もちろん意図的に騙すという目的で取られたものも相当数あるでしょう。 ・幽体離脱して自分を見た/捜し物を見つけた  人間の脳は実は自分が意識している以上のことを考えています。 ドイツの科学者フリードリッヒ・A・ケクレがベンゼン環の分子構造を自身の夢か ら思いついたというのは有名な話です。 http://www8.plala.or.jp/aura/benzen.htm (後半に思想的な記事が入っていますが無視して前半部分だけ参考にしてください)  つまり、起きている間に記憶に入った細かいことや、自分が脳内で作り出したシュ ミレーション結果などを夢で見ているとすればこれは説明が付くのです。 同様に祖先の霊が夢枕に立って…とか言うのも説明が付きます。 ・子供が見えない誰かと遊んでいる  次の項目とかぶりますが、子供は時に作り話と現実が混同します。 最初は一人で遊んでいてつまらないから自分で誰か別の友達を「想定」してごっこ 遊びを始めたのが、自分自身で現実と区別が付かなくなってそこに本当に「友達が いる」というようになるのは充分考えられることです。 実際の経験としてこんな事もありました。 まだ幼稚園児の甥と話していたときのことですが、何か幽霊らしき物を見たと言っ て騒いでいました。 描写はかなりリアルで、心霊現象などを信じるタイプの人ならまず嘘だとは思わな いような内容でした。 が、次の日にその話題になったとき、前日とは多少矛盾したことを言っていたので その辺りを指摘すると「だって僕の考えた嘘だもん」としれっとして言いました(笑) もう爆笑でしたね。 まあ、子供というのはこういうもんです。 ・はっきりと見た/聴いた  虚言癖というのをご存じでしょうか? ある種の精神疾患(とまで行かない軽い物もあるでしょう)で、ひどくなると自分 でついた嘘が自分自身でも現実と区別つかなくなってしまうような症状です。 というか、無意識下に「嘘」を作り出して、意識下ではそれが本当のことだと思い こんでしまう(多くの場合無意識の自衛手段として)のでしょう。 これは何も特別なことではなく、程度の差こそあれ誰にでもあることだと私は思い ます。 上でも書いたように子供や老人は特にこの傾向が強く現れます。 #医学的には精神疾患としての虚言癖とは明確に区別するようですが そして、雰囲気が怖い場所とか予め怖い話を聞いているとかそう言う精神状態で、 更にちょっとしたトリガー(揺れ柳や枯れ尾花など色々とありますね)があると一 気にこういった状態は加速してしまいます。  誤解がないように言っておきますが、この場合本人は(意識下では)本当に幽霊 を見たり怪しい声を聴いたりしているのです。 けして見た/聴いたと嘘をついているわけではなく、それが現実かどうかは別とし てはっきりと記憶には焼き付いているわけです。 いわゆる「霊感の強い人」というのはこういった傾向の強い人、簡単に言うと思い こみの強い人ということですね。 (言わずもがな意図的に嘘をついている場合も多いでしょうがね)  色々説明してきましたが、どう考えてもこういった論理では説明できないような 現象があることも事実でしょう。 まあ、直接そう言った体験はしたことがないので事実と言い切ってしまうのは問題 あるかもしれませんが、人の話を信用するのなら上記したような理由では説明が絶 対に付かない事があると。 そう言う部分に関しては過去に考察した記事がありますのでご興味があればご覧下 さい。 http://b-51.hp.infoseek.co.jp/etc.html#20010725b 簡単に要約すると、神経細胞内部で量子的な作用が「精神」の構築に大きく影響し ているとするのなら、テレパシーや残存思念というのも100%否定は出来ないという 内容です。 ※記事を書いた当初は知らなかったのですが現状の量子論ではエンタングルメント (絡み合い)はそれほど長く維持することは出来ず(1秒がとんでもない長さで あるというほどのオーダー)量子通信は通常通信の裏付けがないと情報を伝達で きないらしいので現状では無理がある理論かもしれません  最後になりますが、このようなことを書くと「科学は万能じゃない」と仰るかた は多いです。 確かに、“現在の”科学では証明/否定しきれないことは沢山ありますが、我々人 間がもつ合理的な手法は科学しかないのです。 科学というのが宗教などと根本的に異なるのは、「過去の実験/観測結果を基に」 「それらの事象をうまく説明できる原理を考え」蓄積/改良してきた物であるとい う点です。 つまり、全て事実に基づいている訳ですし、事実にそぐわない部分が見つかればそ れを正すことが許されているわけですので、他の手法に比べれば一番確実なツール だと言って良いでしょう。 ★★★★★★新規登録の皆様へ★★★★★★  このマガジンは諸野脇正氏のメールマガジン「インターネット哲学【ネット社会 の謎を解く】」(マガジンID:0000075412、 登録アドレス:http://www.mag2.com/m/0000075412.htm)への返信という形態を採っ て氏の意見に対する個人的な見解などを書いて行きたいと思います。 一応引用の形である程度氏のマガジンの文章は含めますが、大規模に引用しても見 づらくなるだけですので最低限の引用しか行いません。 ですから、基本的には前記のマガジンも購読している方を対象とします。 と言うことで先に本マガジンを知った方は諸野脇正氏の「インターネット哲学」も ご購読してくださるようお願いいたします。  それから発行周期は基本的に元になる「インターネット哲学」に準じますが、特 に意見がない場合や私の個人的事情(本業が忙しいなど)によっては複数の号にま とめて意見する場合もあるでしょうし意見しない場合もあると思いますので、不定 期発行であることをあらかじめご了承下さい。  なお、このメルマガの内容は非営利目的(有料媒体でもそれが利益を上げること を目的としていないもの−例えば印刷や配布の手数料のみで販売しているようなも のは非営利と見なします)なら基本的に転載自由ですが、転載する際には記事の出 典を明確にしてください。 (このマガジンでの引用形態のような感じなら全く問題無しです) 営利目的の場合はケースバイケースですので必ず事前に連絡下さい。  最後にわざわざ断らなくてもお分かりだとは思いますが、このマガジンはあくま で私b_51が勝手に発行しているものですので、諸野脇正氏とは直接関係ありません。 ですので氏にこのマガジンについての問い合わせなどを送ることはおやめ下さい。 ★★★★★★あとがき★★★★★★  最後まで読んでいただいてありがとうございます。 登録の解除は http://b-51.hp.infoseek.co.jp/magazine.html#philosophy の解除フォームを使うか http://www.mag2.com/ で本誌のID「0000087123」を検索して解除してください。 では、今後ともよろしくお願いいたします。 ************************************************************************** 発行者:b_51 発行システム:http://www.mag2.com/ マガジンID:0000087123 ご意見/ご感想などはお気軽に http://b-51.hp.infoseek.co.jp/ の「掲示板」か mailto:b_51_@anet.ne.jp へお願いします。 **************************************************************************