Re:「インターネット哲学」 2004/11/26号 ★★★★★★ご挨拶★★★★★★  皆様、お久しぶりです。 また誕生日を迎えてしまったわけなのですが、30過ぎるともう嬉しくもないし、 自分の歳すら計算しないと出てきません^^; そういえば、去年は誕生日に発行したな〜と思ってバックナンバー見てみると… あれから2回(この号いれて3回)しか発行してなかったり^^;; 見事な不定期っぷりですが、皆様生暖かい目で見守ってやってください。  なお、前回の発行からi哲学の方は2号既に発行されていますが、特に異論など もないので今回はコラムのみでの発行です。 #とはいえ、多少関連はあります  ちなみに、新規購読の方は後ろの方にこのマガジンの性格や注意事項などをまと めてありますので必ず一度は目を通してくださいますよう、お願いいたします。 (中身は変わりませんので何度も読む必要はありません) ※本マガジンの登録解除方法と私の連絡先などは最後に書いてあります ★★★★★★コラム★★★★★★  ここには基本的にメルマガ「インターネット哲学」とは関係のない、私自身の思 いついた哲学的/政治的/思想的なネタを書いて行きます。 なのですが、今回は関連一応あります。 ☆全体主義?  言葉の定義や意味に関してはi哲学のほうを読んでいただくとして、こちらからは 考え方についてちょっと書いてみたいと思います。  諸野脇先生は「だから、為政者は、「全体主義」者であると同時に「個人主義」 者であろうと努めるべきである」と結んでおられます。 この意見にはまったく同感です。 なのですが、逆もまた然りということもいえます。  人間というか生物は基本的に、利己的=わがまま=個人主義が基本です。 成長過程での学習によりある程度社会的=全体主義的考え方を身につけてゆきます。 「人に迷惑をかけない」「人に喜ばれることを進んでしましょう」といったことは 社会を形成する=多くの個人が衝突せずに生活するために必要なことです。 人間は社会を形成する能力に長けているからこそ、ここまで発展してきました。  まるっきり他人の力をかりない状態では、おそらく食べて行くだけでやっとでし ょう。家を作るにしても釘や鋸は必要ですし、そういった道具から自分ひとりで用 意するというのはほとんど不可能です。 やるとしたら倒木などをつるで縛るとかが限度でしょう。 サバイバルに長けた人でも、最低限の道具(ナイフなど)がなければ自然の中で生 きてゆくのは難しいことです。  という訳で、人間が人間として生きてゆくためには社会の形成は必要不可欠です。 そのためには自分の欲求を我慢するということが必要になってきますし、役割分担 とかを行うには頭数といった考え方も必須になってきます。  そして、これは全体主義的な考え方です。  つまり、社会生活をしている以上、程度の差があるだけでみな全体主義的な考え 方を多少はしているのです。 ですから、全体主義というと戦前の日本みたいな状況を連想してマイナスイメージ を持ってしまいがちですが、普通に必要なものだという理解をしてほしいと思いま す。  さて、前置きが長くなりましたが本題です。 今の日本社会は個人主義に傾きすぎてはいませんか?  例えば、先のイラク人質事件。 世論では人命を尊重して自衛隊は撤退すべきという意見も多かったと思います。 これは諸野脇先生も仰っているように、テロリストに誤ったメッセージを与えてし まいます。 まあ、自衛隊がイラクにいる必要性はまた別の問題ですが、国の決めた方針を人質 一人のためにほいほいと変えてしまうようでは、新たな犠牲を生むだけです。 そのあたりをきちんと考えるには「全体主義」的な思考が必要です。  それと、良くあるのが「人命を救うためには巨額の税金を投入してもかまわない」 という意見。 例えば、狂牛病の全頭検査。 専門家の意見としては、危険部位以外なら狂牛病を発病した牛の肉を食べたとして も、(変異型クロイトフェルトヤコブ病に)感染するリスクは限りなく0に近いも のだそうです。※1 その場合、数兆もの予算(単年度の話ではありません)を使って1人未満の人命を 救っていることにしかなりません。 その予算を別のことに使えば(例えばがんの研究とか)もっと多くの人命を救うこ とができるかもしれません。 こういったことをうまく考えるには、人を「数」として捕らえ、より多くの数を救 うことを考えないとなりません。 これも、「全体主義」的な思考ですね。  このように、社会をうまく回してゆくには全体主義的思考が必要不可欠です。 もちろん、そういった思考は「指導者」的立場の人がやればいいという考え方はで きますが、民主主義というのは基本的に国民すべてが国の運営に責任を持っている ものです。 であれば、衆愚に陥らないためにも、われわれは意識して「全体主義的」考え方 「も」※2するべきでしょう。 ※1 このあたりは研究室での動物実験、イギリス(被害が実際に発生)での統計 学上の数字などからこのように考えられており、おそらくそう大きく外れている ことはないでしょう ※2 わざわざ「も」としているのは、戦前の日本のように過度にみなが「お国の ため」等と考えてしまうと本末転倒になるからです 国というのは各個人が効率的に生活できるようにする仕組みなのですから、個人 のために国があるのであって、国のために個人が存在しているわけではありません ☆不動産関係は…  諸野脇先生も色々苦労しておられるようですが、自分も同じような経験をしまし た。 自分の場合は戸建てで、設計/施工共に無名の会社ですがかなりいい加減で、言っ たことは覚えていない、しつこく指摘すると逆ギレする、金を払ってしまうともう 約束なんてすべて反故ってな具合です。 この辺の詳しい話は私もWebページに書いていますので、ご興味があればご一読くだ さい。 #特にこれからという人には参考になると思います http://b-51.hp.infoseek.co.jp/etc.html#20010705  ちなみに、こういった情報については実名公開してゆくという点で諸野脇先生と 同意見です。※ ※ ただし、事実であっても「名誉毀損」に該当する可能性もないわけではないの でそのあたりはご自分の判断でお願いします ★★★★★★新規登録の皆様へ★★★★★★  このマガジンは諸野脇正氏のメールマガジン「インターネット哲学【ネット社会 の謎を解く】」(マガジンID:0000075412、 登録アドレス:http://www.mag2.com/m/0000075412.htm)への返信という形態を採っ て氏の意見に対する個人的な見解などを書いて行きたいと思います。 一応引用の形である程度氏のマガジンの文章は含めますが、大規模に引用しても見 づらくなるだけですので最低限の引用しか行いません。 ですから、基本的には前記のマガジンも購読している方を対象とします。 と言うことで先に本マガジンを知った方は諸野脇正氏の「インターネット哲学」も ご購読してくださるようお願いいたします。  それから発行周期は基本的に元になる「インターネット哲学」に準じますが、特 に意見がない場合や私の個人的事情(本業が忙しいなど)によっては複数の号にま とめて意見する場合もあるでしょうし意見しない場合もあると思いますので、不定 期発行であることをあらかじめご了承下さい。  なお、このメルマガの内容は非営利目的(有料媒体でもそれが利益を上げること を目的としていないもの−例えば印刷や配布の手数料のみで販売しているようなも のは非営利と見なします)なら基本的に転載自由ですが、転載する際には記事の出 典を明確にしてください。 (このマガジンでの引用形態のような感じなら全く問題無しです) 営利目的の場合はケースバイケースですので必ず事前に連絡下さい。  最後にわざわざ断らなくてもお分かりだとは思いますが、このマガジンはあくま で私b_51が勝手に発行しているものですので、諸野脇正氏とは直接関係ありません。 ですので氏にこのマガジンについての問い合わせなどを送ることはおやめ下さい。 ★★★★★★あとがき★★★★★★  最後まで読んでいただいてありがとうございます。 発行が遅くて申し訳ございませんが、これからもよろしくです^^; 登録の解除は http://b-51.hp.infoseek.co.jp/magazine.html#philosophy の解除フォームを使うか http://www.mag2.com/ で本誌のID「0000087123」を検索して解除してください。 では、今後ともよろしくお願いいたします。 ************************************************************************** 発行者:b_51 発行システム:http://www.mag2.com/ マガジンID:0000087123 ご意見/ご感想などはお気軽に http://b-51.hp.infoseek.co.jp/ の「掲示板」か mailto:b_51_@anet.ne.jp へお願いします。 **************************************************************************